こんにちは、ふぉあぐらです。
今回は、僕が40代に入ってから「会社を辞める準備を始めた理由」についてお話ししようと思います。
結論から言うと、それは「給与の仕組み」を正しく理解したことが大きなきっかけでした。
もし今、あなたが「給料が上がらない」「頑張っても報われない」と感じているなら、まずは仕組みを知ることで、見えてくる現実があります。僕の経験が、少しでも参考になれば幸いです。
■ 給与の仕組みを知ったとき、愕然とした
僕は現在、システム保守の仕事に従事していて、在宅勤務を中心に安定した業務をこなしています。
一見すると、働きやすい環境に見えるかもしれません。でも30代後半になった頃、ふと気づいたんです。
「あれ?このまま続けても給料、上がらないんじゃないか?」
そんな違和感を抱いた僕は、「そもそも自分の給料はどんな仕組みで決まっているんだろう?」と調べてみました。
そこで見えてきたのは、シンプルだけど冷酷な現実でした。
■ 給料の裏にある「お金の流れ」
僕のような立場の人間の給料は、端的に言えばこういう構造です。
- お客様(クライアント)が支払った金額
- 元請け(一次請け)の会社がマージンを抜く
- 今の所属会社がさらにマージンを抜く
- そこから営業メンバーの人件費、会社の経費(オフィス代、システム代、教育費など)を引く
- 残った金額から、ようやく現場で働く自分たちに給与が配分される
こう書くと、「そりゃあ残らないわな」と思いますよね。
実際、本当に残らないんです。
しかも、僕が担当しているのは「システム保守」。
新規開発のように案件単位で大きな予算が動くわけではなく、定額の維持費用=固定費扱いです。
■ お客様にとって「保守費用」はコストでしかない
クライアント企業の立場に立ってみても、保守契約というのは必要経費ではあるけれど、増額する理由はない支出です。
むしろ、以下のような論理が働きます。
- システムが安定稼働している=追加支出は不要
- 問題が少ないなら、むしろ減額交渉の対象
- 保守は「いて当たり前」で評価されづらい
要するに、どんなに頑張っても、お客様から追加でお金が出てくる構造ではないのです。
だから、上流で支払われる金額が変わらない限り、自分の取り分が増えることはありません。
これが、僕が抱いた「給料、上がらないかも……」という違和感の正体でした。
■ 給料が上がらない=仕組みを知らなければ絶望するだけ
もちろん、当時の僕も「自分の能力が足りないから」とか「もっと成果を出せば給料が上がるかも」と期待していました。
でも現実は違った。
「構造上、給料が上がりにくいポジションにいる」という事実を知らないまま、期待し続けていたんです。
この仕組みに気づいたとき、「もっと早く知っていれば」と悔しくも思いました。
でも同時に、「これに気づけた30代後半でまだよかった」とも思えました。
■ 大手企業との違いに気づいた瞬間
ちなみに、僕の知人に大手企業で働く同世代がいます。
当然ですが、彼らの年収は僕よりも遥かに高い。
最初は「やっぱりスキル差だな」と思っていましたが、実はそう単純ではないことにも気づきました。
- 大手には金銭的な体力がある(企業の利益率や資本の違い)
- 他社に人材を奪われないように“囲い込み”として高めの給与を出せる
- 将来の役員候補としての期待を込めた「先行投資」的な給与設定
つまり、「給与=能力」ではなく、「給与=会社の体力と戦略」という側面があるのです。
これもまた、大手と中小の差を知る上で大きな学びになりました。
■ だから僕は「辞める準備」を始めた
給料が上がらない。
それは、自分の価値がないからじゃない。
「給与が上がらない仕組みの中にいる」からなんだ。
そう気づいた僕は、40代になって初めて、「このままではいけない」と強く思いました。
会社に感謝はある。
でも、このまま定年まで依存し続けるのは、あまりにもリスキーすぎる。
■ 少しずつ「会社外の自分」を育てていく
いきなり辞めるつもりはありません。
でも、「卒業」する選択肢を持つために、準備を始めました。
- ブログやnoteでの情報発信
- X(旧Twitter)でのコミュニティ形成
- ChatGPTやAIツールの活用
- ストレスを減らす健康習慣(ウォーキング、筋トレ)
- インフレとAI社会に備えた情報収集
こうした行動の積み重ねが、**「会社に頼らない力」**につながっていくと信じています。
■ 最後に:仕組みを知ると、人生の選択肢が増える
もし今、「給料が上がらない」「会社に居続ける未来が不安」と感じているなら、まずはその仕組みを知ることから始めてみてください。
構造が見えれば、無駄に自分を責めることもなくなるし、どう行動すればいいかが見えてきます。
会社を辞めるかどうかは、すぐに決める必要はありません。
でも、「いつでも卒業できる準備」をしておくことで、自分の人生を自分で選べるようになります。
その最初の一歩は、きっと「知ること」から始まります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。