
こんにちは、ふぉあぐらです。
今回は、ふと頭に浮かんだテーマ――
「36協定って、本当に労働者を守る制度なのか?」
について、自分の経験を含めながらまとめてみます。
制度の存在は知っているけれど、
ちゃんと中身を理解している人は意外と少ないはずです。
僕自身も、かつては
「ブラック企業の過酷な労働を是正する仕組み」
だと思っていました。
しかし、10年近くIT業界で働いてきた中で、考えが少しずつ変わってきました。
◆36協定とは?わかりやすく説明

36(サブロク)協定とは、労働基準法36条に基づき、企業が労働者に時間外労働や休日労働をさせるために結ぶ協定のこと。
- 原則:月45時間・年360時間まで残業可
- それ以上残業させるには「特別条項付き36協定」が必要
- 労使間で協定し届け出なければ残業自体が違法
📌 本来の建前は「働かせすぎを防ぐ、労働者を守る制度」
しかし現場にいると、必ずしもそれだけでは語れない面が見えてきます。
◆20年前の現場は残業青天井だった

僕が社会人として働き始めた頃――
今のような働き方改革の概念も薄く、残業は当たり前で青天井。
若かったこともあり、
体力と時間をお金に変えていた時代でした。
「今月は残業代で稼ぐぞ」
そんな働き方も珍しくありません。
でも転職して今の会社へ来たとき、36協定の存在を知りました。
当時はこう思いました。
「ちゃんと働き方を正そうとする制度なんだな。
ブラック企業の労働を改善するための仕組みなんだ」
確かに制度設計としては間違いではありません。
◆しかし今の現場で感じた違和感

現在のシステム保守プロジェクトでは、工数管理は非常に厳密。
働きすぎも働かなすぎも良しとされず、
残業時間はルールで細かく管理されています。
ここでふと思ったのです。
「これ、残業代を稼ぐという働き方を封じている面もあるのでは?」
昔は残業代で生活を上乗せできた。
しかし今は──
🔻働きすぎてもNG
🔻働かなすぎても評価に響く
🔻残業は上限が決められコントロールされる
つまり、
残業で稼ぐという選択肢が制度によって消えている。
もちろん、労働者保護という名目がある。
だが、もう一つの側面として
「残業代コストを企業が管理しやすくする仕組み」
と考えると腑に落ちる部分もあります。
◆裏と表の役割を考えると見えてきたこと

制度の正しい姿=労働者を守る仕組み
制度の別解釈=企業が残業代の暴発を防ぐブレーキ
表も裏も、どちらも存在していると感じます。
そしてもう一つ矛盾があると感じたのは、
昇給して中間管理職になった瞬間 残業代は出ない。
給与は増えても業務量は増え、
実際は休日出勤が多い管理職も珍しくありません。
「上に行けば楽になる」は幻想。
制度はあるけれど、現場の負担は別問題だと痛感します。
◆僕なりの結論

36協定が悪いわけではありません。
むしろ存在しなければ過労死ラインまで働かされる人も出たでしょう。
ただし、制度の「表側だけ」を信じきると危険。
✔ 守られているようでコスト管理の側面もある
✔ 残業で稼ぐ時代は終わりつつある
✔ 給料は劇的に上がりにくい構造
だからこそ僕は、
会社だけに収入源を依存しない生き方を選ぶ必要がある。
副業・ブログ・投資。
小さくてもいいから自分の経済基盤を作る。
守られるのを待つより、選べる働き方を作る方が健全だと考えています。
◆まとめ
- 36協定は労働者保護の制度だが、残業代を抑える仕組みでもある
- 制度が良い方向に働いても、現場と理想にはギャップがある
- 結局は自分の人生を自分で選ぶ準備が必要
会社の制度も環境も変わるけれど、
自分の選択肢を増やすことはいつでもできる。
今日も一歩ずつ、前進していきましょう。